ーーー前置き
今回のブログの記事を読む前に、一つだけ注意をしておきます。
最新技術を使われている最先端の機材の方が、昔の機材よりも光学面の性能が向上している方が一般的に見ても写りが良いという事。大三元やフラグシップ。RAWデータや4K、6K。4:2:2 10bitなど、記録フォーマットや機材面のスペックが良い方が、悪い方よりも確実に良いという事。
この事に関しまして、熱狂的にそれを訴え、逆説に感じる事は全て除外する。
という人は、今、このタイミングで読む事をやめて頂く事をおすすめします。
そして、仕事をしている人ではなく、ただ映像や写真を楽しんでいる人に私は言いたい。
近年、映像機材や写真機材は、お互いに互換性が出てきました。
レンズは写真用のレンズを使い、ボディーは動画用のボディーを使って撮影をする。
写真も映像も同じLEDライトの照明機材を使って撮影をする。
それに伴いストロボライトや三脚、レンズなど安価で使い回しの良い物が世の中に出回り、昔では考えられなかった値段で機材が買えるようになり、一般の方でも良い機材を持つ事の出来る時代になりました。
例えば、
50mm F1.8 というレンズがあったとします。
メーカー品では¥50,000-
A社互換品では¥30,000-
B社互換品では¥ 8,000-
7〜8割の人がB社互換品を買い求め使うでしょう。
ではなぜ、B社よりも値段の高いメーカー品やA社互換品を、同じ性能のレンズをなぜ、何倍も高い金額を出して選び買うのでしょうか?
ちなみに筆者である私はメーカ品でもA社互換品でもなく、C社互換品¥60,000-のレンズです。
(全て例え話ですので、レンズの性能や値段はあくまで目安として記載しております。)
前述致しました太文字の部分に大三元と記載致しましたが、こちらは麻雀の用語から来ております。
・広角レンズ F2.8通し
・標準レンズ F2.8通し
・望遠レンズ F2.8通し
この三つの事を大三元レンズと呼んでいます。
・広角レンズ F4通し
・標準レンズ F4通し
・望遠レンズ F4通し
この三つの事を小三元レンズと呼んでいます。
私たちの業界では大三元レンズを揃える事が定番化、かつ最低限と化しております。
写真や映像を撮影してらっしゃる方であれば、誰もが憧れ、欲しがるレンズなのではないでしょうか。
逆に、通しレンズ以外を使用している人を仕事として見た時に、除外する性質が、この業界の人間にはあると思います。
・明るいレンズを持っていない。
・単焦点レンズを持っていない。
・メーカ品ではなく、互換品しか持っていない。
・ファミリー向けのカメラしか持っていない。
・CanonやNIKONなどのメジャーなメーカーではない。
・APS-Cセンサーのカメラしか持っていない。
あなたが写真や映像を楽しんでいるのであれば、こういった事に関して誰かに何かを言われ、その言葉に思う事があった。
そんな事がありませんでしたか?
そして、それに対して「そんな事は分かっている」と思った事はありませんか?
そんな時、あなたは自分の機材に何を思いますか?
何を思いましたか?
劣等感ですか?
私は、以前幾度かその言葉を耳にした事があります。
そして、そういう言葉を言われたという人にもお会いした事があります。
しかしそんな時こそ、あなたの機材を使う、あなた自身に自信を持ってください。
大切な事は機材の性能ではなく「あなたが望む物を、望んだように撮れるのか」という事を考えて欲しのです。
PHOTOHITOという写真サイトがあります。
そこには様々なカメラとレンズの組み合わせで撮影された写真が何十枚何百枚と投稿され、多くの人の写真の交流の場となっています。
そこでは機材の力ではなく、それを使いこなす人の力を見る事ができます。
あくまで個人的な見解ですが、プロという派閥で仕事をしている人であり、機材面に関してとやかく言ってくる人の大半は、言うだけあって、とても素晴らしい機材をお持ちでした。
しかし、その機材の何パーセントを使いこなしているのだろうかと思う写真や映像しか撮っていませんでした。
それよりも、写真投稿サイトに投稿しているカメラが趣味のアマチュアカメラマンの方が、よっぽど素晴らしいのです。
映像もそうです。VimeoやYouTubeに趣味として投稿している人等の方が、よっぽど素晴らしい映像を作成していました。
大切なのは、自分が持つ機材をいかに活かした使い方をして、その機材から考えられる以上の物を生み出せるかではないでしょうか。
最後に勝つのは自分の機材をどれだけ愛し、理解するのか。
それこそが機材を機材として、ステータスとしてしか見ない人たちに打ち勝つ作品を生み出せる所ではないでしょうか。
見ている人からすれば、機材のスペックなんてどうでも良いのです。
仕上がった物が素晴らしい物なら、それでいいのです。
この世界には大勢の人がいて、多くの人が写真を撮り映像を回しています。
今ではiPhoneなどのスマートフォンでも写真や映像の撮影ができます。
2015年、世界で最も使用されたカメラの名前は「iPhone」でした。
いま、誰もが写真を撮り、映像を撮り、編集出来る時代になってきました。
機材のスペックをステータスとする人たちが、あと数年後同じ事を言えるのかが、私はとても楽しみですね。
---あとがき
そもそも、メーカーであれ互換製品を出している会社であれ、その商品に自身が無ければ発売はしていないでしょうから、正規で発売されているのであれば、使う分には何も問題はないのです。
それぞれにメリットやデメリットがありますが、それは当たり前でしょう。
とはいえ、金額に見合った性能であったり、もちろんいかなる状況でも対応出来る様に作られている事は確かです。
私も機材の防塵・防滴機構や仕事として機材を使う以上、そういった面はとても気にして選んでいます。
だからこそ「あなたが望む物を、望んだように撮れるのか」なのです。
LESS IS MORE .